Naoko Aoki

青木菜穂子

Tardes lejanas ~遙かなる午後~

音楽的には日本でクラシックとジャズを、アルゼンチンでタンゴとモダン・フォルクローレを吸収してきた青木がそれらすべてを作編曲と演奏表現に還元しつつ淡々と日々を過ごす中での等身大の希望が青木菜穂子の装飾の少ないしかし一音一音の冴えたピアノの音によって表現されている。

(花田勝暁)

グルーブ感、抒情性、ほのかな感傷、力強さやスケールの大きさ… このアルバムにはタンゴピアノのエッセンスがつまっている。

(PaPiTa MuSiCa 西村秀人)

遠ざかるあの午後の風景―。清閑にして繊細、少しノスタルジックな音の雫たち。
ピアニスト・作曲家、青木菜穂子によるソロ4作目のアルバム。リーダーバンドを含めると8作目となる。ピアノ独奏を中心にオリジナル曲とアルゼンチン系の楽曲でアルバムを構成。日本でクラシックとジャズを、アルゼンチンでタンゴとモダン・フォルクローレを吸収してきた青木がそれらすべてを作編曲と演奏表現に還元している。注目は青木の編曲とダイナミズムとリリシズムの共存するピアノ演奏。不世出のタンゴ歌手カルロス・ガルデルの名曲「Soledad」の見事なモダン化など、アレンジ面から古典曲を現代化/個性化して再生。それを青木の個性である清廉さや繊細さと、彼女が希求・吸収してきたアルゼンチン音楽の激性と憂愁の混じった独特のピアノ演奏で表現する。ハンブルグ・スタンウェイと近年注目を集めているファツィオリという2台のピアノの弾き分けも聴きどころ。

(Bishop records 近藤秀秋)

収録曲

  1. Nunca tuvo novio 恋人もなく (Agustin Bardi)
  2. Florece en la madrugada 夜明けに咲く (Naoko Aoki)
  3. Soledad 孤独 (Carlos Gardel)
  4. Caseron de tejas 瓦屋根の大きな家 (Sebastian Piana)
  5. Filomela うぐいす (Hiroshi Kumata) ※ピアノデュオ曲
  6. Tardes lejanas 遥かなる午後 (Naoko Aoki)
  7. Tierra querida 懐かしき故郷 (Julio De Caro)
  8. Zamba de usted あなたのサンバ (Ariel Ramirez)
  9. La Estanciera エスタンシエラ (Naoko Aoki)
  10. Lucecitas de mi pueblo 私の街の灯 (Enrique Delfino)

【PV】CD:Naoko Aoki 青木菜穂子 / Tardes lejanas 遥かなる午後